矢沢隆夫です。
先日、
カミさんが、
家の掃除をしていたら、
カミさん曰く、「とってもめずらしいものが出てきたわよ・・・」
私 「フーン」
カミさん 「フーンじゃなくて、何だと思う?」
私 「さあー、わかりませんね・・・」
カミさん 「当ててみてよ・・・」
カミさんの表情が、笑顔で
楽しそうなので、
出てきたものは、
カミさんにとって、
悪いものでは
なそうだと思いつつも、
それが
何か、
全く見当がつかずにいると、
カミさん 「ほらっ、これ・・・」
カミさんが手にしているのは、
梅酒。
それも市販のものでは
なさそうです。
いかにも
家庭用につくった体(てい)の瓶に
入っていました。
カミさんは、
いたずらっぽさたっぷりの
表情で、
こちらの反応を伺います・・・
私 「これ、きち子さん(私の実母)がつくった
梅酒じゃないの・・・?」
カミさん 「ピンポーン」
私の母は、
生前、梅酒作りにはまっていた時期が
ありました。
相当数のオリジナル梅酒が
当時、
母によってつくられていました。
その母は、
平成10年、
今から22年前に亡くなっています。
そう、
今回目覚めさせられた
梅酒君は、
造られてから
少なくとも
22年は経っているのです。
母が造った梅酒は、
当の昔に
飲み干したと思っていましたが、
ひと瓶だけ、
かくれんぼしていたのでした。
瓶のふたを
あけ、
造られてから、
22年は経っている
その梅酒を
おそるおそる
飲んでみると・・・
私 「うまい!」
22年の歴史を感じさせる
「こく」があり、
とってもおいしい・・・
と感じるやいなや、
突然、
母が梅酒作りに
精を出していたころの
情景が
あざやかに
蘇ってきました。
母が亡くなってから
22年も経つのに、
母と「つながっている感」
を不思議な
感覚で感じました。
私が
梅酒を飲んで
感心している様子を
天国から、
にこにこして
眺めている母の
様子さえ、
くっきりと
脳内に
展開されたのです。
私 「なつかしい味だね・・・」
カミさん 「そうねー。それにしても不思議ね・・・
お母さんのお告げかしら・・・」
私 「お告げ・・・?」
でもどんなお告げかしら・・・
と思いつつ、
懐かしい味に
酔いしれました。