矢沢隆夫です。
初期の解剖で、
ダ・ヴィンチが
強い関心を持ったのは、
眼でした。
すべての
特殊感覚のうちで
眼は、
最重要のもの
としているのです。
ダ・ヴィンチが
画家でもあったことを
考えれば、
視覚の究明に
まず着手したことは、
当然のこと
だったと思います。
眼の容器である
眼窩と血管の流れを
最初に調べ、
精緻なスケッチを
描いております。
ところが、
眼窩や眼の血管以上に、
彼は、
「眼球の回転」
や、
「眼瞼の動き」
に注目しました。
「眼」の次に関心を持ったのは、
「眼」も構成要素として
含まれる
「人相」
でした。
顔を
心の指標として
探究するダ・ヴィンチ
なら
当然そうなりますよね。
また、
ダ・ヴィンチが生きていた
15〜16世紀は、
手や額の線が
人の性格や運命を示すという
観相術が
大人気であり、
このことが
彼が「人相」に興味を抱く
要因にもなっております。
人の性質を示す
多くのしるしが
顔貌には認められる・・・
と、ダ・ヴィンチは
述べています。
なかでも、
眼球の動きが、
人の性質や
感情表現にとっては、
極めて重要な
役割を果たすということを、
彼は
認識していたのです。
ですので、
ダ・ヴィンチの
描いたどの人物画でも、
眼球の動きを
考えて
表現されています。
さて、
「体はどのようにして
死を迎えるのか・・・」
について、
ダ・ヴィンチは
どう考えていたか・・・?
続きは
次回です。
ではまた・・・