矢沢隆夫です。

ダ・ヴィンチは、
人体に
何を診たのか・・・?

解剖において、
適切な
視覚的表現を
なすためには、

“その作業に
 情熱を注ぐ画家でなけらばならない・・・”

と、ダ・ヴィンチは
言います。

「君は
 吐気を催す光景に
 面と向かえる
 強靭な胃袋の
 持ち主でなくてはならない。

 図解の技術に
 習熟し、
 遠近法と幾何学的作図法の
 知識をもち、
 筋肉の力や強度を計算する
 術(すべ)を知っていなければ
 ならない・・・

 何よりも、
 君は辛抱強く、
 かつ 
 精励でなくてはならない・・・」

ダ・ヴンチの解剖は、
先人たちの
芸術的解剖と
決定的に
異なりました。

どこが
異なるかというと・・・

彼は、
人体のすべての
運動の基礎にある
構造と機能を
探ろうとしました。

体や手足および
顔の表情のような
外見できる運動だけでなく、

心臓、肺、血管、腸、膀胱、生殖器官などの
諸臓器の
内的な運動までも
究明しようとしました。

ダ・ヴィンチが
人体解剖に踏み込む以前は、

死の異常な病理を
追求するために
人体解剖は
なされておりました。

ダ・ヴィンチは
違っていました。

彼は、
「人間の正常な死(老衰のことです。)の原因」を
突き止めるために、
内蔵の構造や機能にまで、
究明の眼を向けたのです。

そして、
人体の正常な構造を、
解剖的な視点から
追究するために、
さらに
何をしたか・・・?

続きは次回です。

お楽しみに・・・